7人の証人

第5の証人「横浜在住の作家:神川十浄さんの証言」

脂の透き通った熟成したハム、ベーコンは幼い頃に食べたあこがれの味です

ハムやソーセージはよく召し上がるんですか?

神川十浄氏 父が新しもの好きで、小さいときからハムやソーセージ、ベーコンなどの肉の加工品をよく食べていました。横浜というのはそういう街。ペリーによって開港されて約150年ですが、日本で初めてマスクメロンやカーネーションが栽培されるなど、外国の文化がいち早く伝えられ、根づいた場所です。外国の方が手作りしたおいしいハムやソーセージも明治屋などで、手に入りました。三つ子の魂百までといいますが、幼い頃の味覚は忘れられませんね。特にハムとベーコン。普通冷めると脂が白く固まりますが、昔食べたハム、ベーコンは透き通って飴色だったんです。あの味をどこかで再現してくれないかしらとずっと思ってきました。

おいしいものを探すのがお上手ですね。
最新作「佐和 鎌倉そだち」の中にもおいしそうな場面が多いですし

ここ(横浜)に住んだらそうなるんですよ。食材が豊かなんです。探し出さなくても声がかかってくる。「今日船出して蝦蛄が捕れたから来る?」なんてね。近くの小柴漁港では土、日、地元に開放されるので新鮮な魚が手に入ります。自然環境もよくて、釣りもできるし、潮干狩りもできる、いい所です。地震さえ来なければ(笑)。天然のものは、手をかけなくておいしくいただけるんですね。小説の中では、うなぎ屋さんが家に来て捌いたり、天板でソーセージを焼くなどのシーンがあり、みなさんに「お抱えのうなぎ屋さんがあったの?」などと聞かれましたが、戦前・戦後でもそういうことは確かにありました。

シェーンドルフとの出会いはいつ頃ですか?

熟成した生ハムと、とろりとした脂肪のハム、ベーコンにこだわっていろいろ取り寄せて試していたんです。シェーンドルフを知ったのは去年の夏かしら。自宅でいただくだけでなく、ギフトで皆様にお送りしたところ、幸せなことに大変喜んでくださったのです。おいしいおいしいと言ってくださって。お贈りしたのにとってつけたようなお礼を言われたらがっかりでしょ。本当においしければわかりますからね。それ以来のおつきあいです。

シェーンドルフでどのような料理を作られるのですか?

貝柱とベーコン、野菜のオーブン焼き 今回、実際に作ってみましたが、簡単な料理でお恥ずかしい。主人のところに学生さんが入れ替わりたち替わり来ていたものですから、手をかけずに簡単でみんなが満足してくれそうな料理を作っていました。この料理にはいろいろ思い出があって、学生運動が激しい頃、学長代行をしていた主人の留守中に押しかけてきた学生運動家達にこれを出しました。彼らはアジトにこもってカップラーメンばかり食べているので、栄養失調で青黒くくすんだ顔色をしていました。そこでこれを食べさせて、たくさん飲ませて、帰宅した主人にもお酒を飲ませ、酔っぱらい同士で会話にならなくなって…。そのときは怖かったですけど、わたしは戦争中の子供なので、少々のことでは驚かない。びくともしないんですよ。その後運動をしていた学生さんから結婚式に招待されたりしました。

[写真の料理の作り方]
天板にキャベツと玉ねぎ、もやし、パプリカ、ピーマン、にんじん、きのこ、貝柱は切らずにそのまま、ベーコンもたっぷり、酒お玉1/2杯、ローリエを混ぜて入れ、塩こしょうして、スープストック4個、水を2カップ半ぐらい回しかけます。あとは200度のオーブンで焼くだけ。新キャベツや新玉ねぎの頃がおすすめ。もやしを入れるととりにくいんで家族に出すときだけに。

お嬢さんがニュージーランドにおすまいとか?
あちらのソーセージと比べていかがですか?

牧畜の国ですからいい材料はあるんです。それをこれでもかと言うほどまずくして食べているんです(笑)。バターとチーズはおいしいですが、肉なんてビフテキでもカチンカチンです。娘に聞いても、やはり肉は良質だそうですが、なんであんなまずい香辛料を使うのかわからない、といっていました。ニュージーランド人はあれが好きなのかと思って彼(娘の主人)に聞いてみたら、「(シェーンドルフのソーセージを食べて)なんで日本のソーセージはこんなに美味しいんだろう」っていうんですよ。本人たちもニュージーランドのソーセージをおいしいと思っていないですね。彼の親族は娘の作る、鮭の照り焼きやごま和え、味噌汁が「こんな美味しい料理は食べたことがない。たかね(娘)は料理の天才だ」というそうです。周りの人も私たち日本人の親族が来ると、美味しいものが食べられるからと本当に押しかけてくるんですよ。

最後にシェーンドルフに望むことがあれば

何度も繰り返しますが、とろりとしたような、熟成させて脂肪があめ色のハムやベーコン、生ハムがあこがれの味です。もちろん添加物などないものを。添加物のある物はすぐわかりますからね。コストの問題などはあるのでしょうが、ぜひぜひ、今以上に熟成させたハムやベーコン、生ハムを作ってください!
ウインナーの大根&シソ巻き ちなみに生ハムはどんな料理に使っても合いますが、大根との組み合わせがいいんですよ。今回は、白いソーセージを使って作ってみましたが、生ハムで作るとものすごくおいしいんです!

[写真の料理について]
オードブルにもなる娘さんたちもお気に入りの一品。大根を薄く切って塩をふってしんなりさせ、軽くゆでたウインナーとシソを巻いたもの。ウインナーの代わりに生ハムやスモークサーモンでも合います。

神川十浄さん(かみかわ ときよ)
神川十浄さんの最新著書「佐和 鎌倉そだち」
1937年栃木県足利生まれ。生後二ヶ月にて母の医院開業に伴い横浜市保土ヶ谷区に移住。現在は横浜市金沢区に夫神川正彦氏(哲学・比較文明学國學院大學名誉教授)とともに在住。慶應義塾大学法学部法律科卒業。
幼少時より横浜交響楽団指揮者・小舟幸二郎氏に作曲・指揮法・ピアノを、福沢アクリヴィ氏に声楽を、管野みどり氏にピアノを師事。音楽教育に携わったあと、非常勤国家公務員に。NPO法人都市防災研究会代表理事、2007年藍綬褒章受章。
著書に「ラメール」「佐和 鎌倉そだち」(ともに文芸社)がある。


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